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◉ あっちゃーふぁーむ @ippei.horii
◉ chai/ちぎらまりこ @chai_artwork
◉ monsoon donuts @monsoondonuts
◉ 珈琲焙煎kaffa @kaffather @kaffa_yoko
◉ yotacco @yotacco
◉ ワインバールケ @bar_le_quai
◉ Four à bois @grandboispan
◉ bioLosina @petiticherie
◉ marsa* @marsa_design8
◉ Latelier brocante @latelierbrocante_antiquitefr
◉ ayacoffee @aposund4
◉ すみや農園 @sumiyanoen
◉ あしか図案 @ashikazuan
◉ circus @madebycircus
◉ the place COFFEE @fritzartcenter
◉ ui kawakami @ui_kawakami
◉ ルオムの森 @luomu1920

 

コーヒー屋にごはん屋、お菓子屋に古道具屋 ….。
静かになった秋空の下に
色とりどりのお店が花を咲かせます。

 

日時 ‖ 10月26日(土)・27日(日)11:00 – 16:00
場所 ‖ フリッツ・アートセンター / カナウニワ(27日〈影絵〉は 敷島公園 松林)

《カナウニワ》の はじまり
●「井戸開き」
10月26日(土)14:00 – : 観覧自由
出演 ‖ 石坂亥士(神楽太鼓)+ 荒井良二
・この日。中庭に掘られた井戸から、初めての水をあげます。それを祝って神楽太鼓と共に 荒井良二さんが、ペインティングを始めます。
●「直会 : なおらい」
10月26日(土)17:00 – : 有料・要予約
料理 ‖ バザール出店者の一品
・「井戸開き」を祝って、持ち寄られた収穫の品で食事会。
●「カナウニワのはじまり」
10月27日(日)
・14:00-〈ライブペインティング〉荒井良二+川村亘平斎(ガムラン)
・17:00-〈影絵とワークショップ〉川村亘平斎
参加 ‖ 自由で無料

 

・悪天候等の諸条件により、開催の場所や内容が変わることもありますが、ご容赦ください。
・駐車場のご用意はありませんので、敷島公園 近隣の公共駐車場をご利用ください。

 

【問合せ】フリッツ・アートセンター
〒371-0036 前橋市敷島町240-28(敷島公園内)
TEL 027-235-8989 FAX 027-235-8990
E-mail info@theplace1985.com

 

www.theplace1985.com

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ものがたり

1985年「カフェ」 1993年「本屋」 2009年「映画館」 2014年「the place」
そして 2019年〈絵本みたいな場所〉へ

〈絵本みたいな場所〉という物語は、1985年の “カフェ RITZ" からはじまります。
大きな公園の森のなかの、石でできた四角いおとこの建物です。
30種類のオムレツとキッシュと庭の結婚式が評判のカフェでした。
しばらくして、ひとりぼっちだった RITZ にパートナーができます。
すぐとなり、百年の杉の木の下の、赤くてまるいおんなの子の建物で、
RITZ に女性の「F」をつけて "F-ritz art center" と名づけることにしました。1993年のことです。
その時の《1+1=1》というコンセプトは、より多くとか、より早くとか、より高くということではなく、
変らぬ毎日の営みのなかで、すこしずつ円周を拡げていこうとするものです。
そう、ひとつの水滴にもうひとつの水滴を置いていくかのように …。

『絵本屋』『タンタン・ボックス 前橋店』『ポスター・ボックス』
『美容室』LE SALON、『家具屋』RETRO BOX .....。

「クリスチャン・ボルタンスキー展」と「くまのプーさん絵本原画展」をオープニングにしたギャラリーでは、
数多くの新たな表現が生まれています。
《賢治の全童話を絵本に》と始められた「宮沢賢治絵本原画展」も、第十三期30作目になります。
同時に《街を 街そのものを美術館に 劇場に》を合い言葉に、街にも出かけて行くようになります。
家具店跡をギャラリーに、スーパーマーケット跡を劇場に、商店街の通りをサーカス会場に、
百貨店跡をパフォーマンス・スペースに、アーケード内を映画館に、県庁前広場をキャンプ場に、
銀行跡をライヴ会場に、消防署跡をアートセンターに ...。
空き地で子どもたちが新しい遊びを発明するように、使いかたを工夫しながら、
アートによって空間を再生していこうとする、壊しては作るという時代への抵抗の始まりです。
2009年には空きデパートの中の映画館跡を再生。
地方では珍しい名画座として「シネマまえばし」を開館します。
これは《1回 一万人というイベントではなく 毎日30人1年で一万人を 街に》というコンセプトで、
失われつつある「日常性」と「つながりあう気持ち」をゆっくりと恢復していこうとするものです。

そして、フリッツ・アートセンターは 今。
成長に代わるまったく新しい豊かさのあり方を見つけるために、
35年かけて創った小さな物語と、そこから生まれた価値観を見直し、
未来から今を思い描き、変化を恐れずに、また動いて行こうと思います。
考え過ぎると厄介なことになると知っていて、何を見ても無感覚でいなくてはならないような時代に生きて。
たとえ小さくても、ここからだけしかできない「確かなこと」と「生きやすい」場所への鍛え直し。
主流や時流や大きな力に、抗うことでも、拠ることでもなく、
ただ『絵本みたいな場所』という新しい眺めをつくってみること。

《絵本みたいな場所》

絵本作家・ミロコマチコさんが、シンガー・あがた森魚さんの宮沢賢治朗読で、ライブペインティングした15個の本棚。
フランスから10トンもあるパン窯を運んで建った〈公園の薪窯パン屋〉の開店。前庭にたくさんの子どもたちと植えた〈百年のモミの木〉と、地面そのものを〈花花の椅子〉にするために育てるクレピア ....。
日替わりで若いロースターが淹れる〈コーヒースタンド〉のセルフビルド。中庭に、若い人たちと掘る、小鳥たちのための〈そらの井戸〉と、檸檬の苗木をたくさん植え造る〈果樹園〉。
そして、絵本作家・荒井良二さんと、共に紡ぎ始める「願いが叶う庭」、〈カナウニワ〉の国の物語。

『カナウニワ』

この場所はきっといつかの夏の日。薪窯で焼けたばかりのライ麦パンと、井戸水と獲れたばかりの檸檬を絞ったレモネードと、古い古いお話の絵本を抱えた子どもたちが、50メートルにもなるモミの木の下で、近くの森での遊びの相談をしているわけで。

そんな木陰を 今からつくっておきたい。

あまりにもきれいな夕焼けに立ち止まってみること。
あまりにも美味しいいつもの水に驚いてみること。
そして、それを誰かに伝えようとする気持ち。
あたらしいひと。あたらしい世界。あたらしい幸福。
街の喧噪の、森の静寂の中、遠くを旅するより、近くを冒険するひとのために。
大好きだと言えるひとのために。その笑顔のために。
そして、
子どもたちの 子どもたちの 子どもたちのために。

フリッツ・アートセンター